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葬儀費用を積み立てる仕組み、互助会ってどんなシステム?

カテゴリー 葬儀費用

葬儀費用を積み立てる互助会のイメージ

葬儀を行う際には費用が多額にかかります。急なお葬式に葬儀費用をどう捻出するかお困りになられる人も多いのが実情です。
葬儀というものは突然やってくる事も珍しくありません。そんな中、事前になにか準備できるものはないか・・・。
そんな時に便利なシステム「互助会」です。
今回は互助会の仕組みについて、メリットやデメリット、互助会費などについても触れながら、解り易く紹介させていただきます。

互助会とは?

互助会の正式名称

人生において、もっともおめでたい「結婚式」と、青天の霹靂のように襲ってくる「葬儀」ですが、この2大セレモニーには多額の費用がかかることが多く、互助会費とは、いずれやってくる結婚式やお葬式にかかる費用を「事前に積み立てておこう」という発想から生まれた制度です。
互助会は「一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(全互助)」が推進する制度(保険)で正式名称は「冠婚葬祭互助会」と言います。

互助会の仕組み(システム)概要

互助会の仕組みは、加入者が毎月一定額の掛け金を積立て、将来の「結婚式」や「葬儀」などに積立金を充当することができます。

互助会は戦後日本人が貧しかった時代に生まれた仕組みです。
貧しい頃は冠婚葬祭があると財布に響いたからその出費に備える福利厚生の目的がありました。互助会に加入していると、積立金が充当できる以外にも、冠婚葬祭の費用が割引されるお得な面もあります。

互助会に加入すると会員となる

数多くの互助会がありますが、加入すると「会員」となり、幅広い料金プラン(1,000円から5,000円)の中から任意の額の葬儀の積立を行います。また、互助会費に消費税は含まれません。

ここがポイントPOINT
 
 
実際の葬儀の際に、積立金や割引を利用してその費用の支払いに当てても不足する場合もあります。一般的に互助会の貯蓄金のみで葬儀・結婚式費用全額が賄えるわけではありませんので、実際は不足分を追加で支払うようになります。

最近では、冠婚葬祭の種類も多種多様な形式が存在しますので、「自分らしいセレモニーにしたい」と考える人が増えています。互助会が提供するサービスに、納得ができる選択肢があるかどうか分かりません。

それに互助会は、葬儀にまつわる多くのサービスや商品をまとめてパッケージで販売していて、その中に不要なサービス・商品が入っていることもよくあります。「追悼ビデオ」等、葬式の本来のしきたりから不要なサービスもパッケージに入っていると、その「追悼ビデオだけいりません」と会員から葬儀社に対して言い出しにくい面があります。

互助会のシステム/仕組み、具体例

ある日降りかかる大きな出費…それがお葬式の費用です。
葬儀にかかる費用ですが、皆さん平均的にどのくらいかけているか気になりますよね。日本消費者協会の「第11回葬儀についてのアンケート調査(2017年)」によると全国平均は196万円となっています。もちろん、お住まいの地域や葬儀の規模・種類、宗派によって必要となる費用に違いがありますが想像していたより大きな出費ではないでしょうか。

平均的な葬儀費用の内訳では、葬儀一式に127万円、飲食代45万円、お布施代51万円という数字も出ています。
本来ならば、こうした急な出費に備えるにはどうしたらいいか、各自で考え、準備しておく必要があります。
銀行預金でもいいですが、葬儀用のお金を分けておくために別の口座を準備して積み立てておく必要もあります。急な出費にも安心できるのが互助会の葬儀の積み立てです。

毎月掛け金を払い込む

互助会は毎月掛け金を払い込むことで、冠婚葬祭の儀式に対して払い込んだ会社の役務(サービスのこと)を受けられるというものです。保険や共済なら一定期間掛け金を払い込み満期になるとお金がもらえることが多いですが、互助会はお金の代わりに「葬儀」サービスを受け取るかたちになります。葬儀だけでなく結婚式の費用など慶弔ごとにあてられる他、七五三や成人式の着物レンタル代にも使えるなど、様々なプランが用意されています。

互助会を開くには許可がいる

互助会は戦後長い期間にわたって法整備されてきた民間企業の仕組みです。
経済産業大臣の厳しい審査をパスし営業許可を与えられた企業のみが運営し、その事業の内容や経営状態も国によって綿密に審査されています。
また、互助会は企業に属す従業員・事務員を主な構成員として組織される従業員互助会や労働組合に属する労働者から構成される労働者互助会、会員が退職した後の生活をゆとりあるものにする退職互助部など様々なものがあり、加入者から預かった掛金は安全に保全されています。

掛け金の50%は国の制度によって保証

なお、保険業法改正後(平成18年4月1日以降)は、一定の事業規模の範囲内で少額短期の保険のみの引き受けを行う事業者について、登録制の少額短期保険業制度が創設されています。

これに伴い、万が一、自分が加入していた互助会が倒産したとしても、互助会に加入している人は自分が払い込んだ掛け金の50%は国の制度によって保証されて、他の互助会に引き継ぎ、加入することになります(掛け金の全額は戻らないでしょうが、50%は戻るので丸損にはならない仕組みです)。

会社の福利厚生として利用している企業も

また、最近では、会社の福利厚生として社員全員が互助会に加入していることもありますが、労働基準法の第23条では労働者(パートを含め)の死亡又は退職する場合において、「使用者(会社の代表者)は権利者の請求があった場合においては、7日以内に労働者の権利に属する金品を変換しなければならない」と定められています。
互助会費を給与から天引きされる場合は労働条件通知書に明記されています。

互助会のメリット

互助会に加入することのメリットとしては以下のような点が挙げられます。

低価格の料金プランが用意されている

互助会は、契約金額に応じて月々1,000円、1,500円3,000円、5,000円など少額の積立金を割賦払い(分割払い)しておくことでいざという場合に備え、葬儀の費用を積立ておくことができる点です。
愛する家族を失った直後は、人は悲しみで茫然自失となっていて、数多くの葬儀社のプランを比較したり打ち合わせすることは至難の業です。

いざという時のために互助会に加入して、自分で選んだ少額積立を長期間にわたって行うことで、備えを万全にすることができます。
毎月1,000円~5,000円を60回から120回支払って、20万から50万円ほどを目安に積み立てるプランもありますが契約金額の総額が24万円の積立プランのが一般的です。また、割賦払いではなく契約金額を一括支払い(一括支払い割引あり)することもできます。

万が一割賦払いの途中で死亡してしまっても利用可

互助会の契約金額満額を支払う前に加入者が死亡してしまった場合は、契約金額との差額を支払うことで同様の互助会のサービスを利用できます。
掛け金を完納してからも加入者が死亡するまで加入者としての権利があります。

斎場や施設を優待価格で利用できる

互助会に加入する目的は冠婚葬祭の儀式のみに利用することではありません。互助会に加入することで冠婚葬祭はもちろん親睦会を行う場合など、加入した互助会の運営する斎場や施設を優待価格で利用できるのも大きなメリットです。

その他にも互助会費の使い道には、旅行(家族旅行・社員旅行)やレジャーにも使えることがあります。互助会に助成金を申請する場合は領収書が必要になります。一般価格よりは互助会の会員価格の方が何かと至れり尽くせりなサービス内容になっています。

葬儀プランも豊富にあって、日本で最も多い仏式はもちろん、キリスト式、神式、その他の宗派まで多種多様なプランの中から選べます。

引っ越し先でも安心して利用できる

それから互助会に加入して積立を続けていて、引っ越しをすることになった場合、同じグループの互助会の営業エリア内であれば、引っ越し先でも同様の積立を続けてサービスを受けることができます。引っ越し先にグループの営業所が無かった場合でも、全国組織の加盟業者(提携している互助会の業者など)へそのまま移籍することができます。

掛け捨て保険ではない

互助会は葬儀保険のような掛け捨て保険ではなく、積立式の保険です。解約したい場合は、解約手続きを行うことで手数料を差し引いた残理の積立金が返ってきます。

互助会のデメリット

互助会はメリットの多い保険制度ですが、デメリットも存在します。互助会のデメリットは次のようになります。

解約手数料が高い

互助会に入会して途中で解約した場合、解約手数料が必要となります。このため、解約の際に払い込んだお金が100%返ってくることはなく、それまで葬式のために積み立てたお金から解約手数料を差し引いた金額のみ互助会費が返金されます。この解約手数料は積立金の15~20%とかなり高いことで、トラブルになることがあります。

そもそも互助会は民間企業ですから、経営破綻や倒産のリスクもあります。互助会が倒産した時には、「割賦販売法」によりそれまで積み立てたお金は50%しか戻ってこないことが法律で規定されています。簡素な葬儀を希望されるお客様が増えていることで、全国の互助会の数は減少傾向にあるにも関わらず、積立金の総額は全国で2.3兆円以上と言われます。

利用できる式場や施設が限定されている

互助会の加入者は、葬儀場や施設を選ぶ選択肢が減ります。冠婚葬祭サービスを受けることができるのは加入した会社側が運営している提携斎場のみです。

希望の葬儀プランがないこともある

互助会のサービスを受けられるのは加入した互助会が提携している斎場に限られます。簡素でお金のかからない葬儀を希望している人の場合、希望する葬儀一式プランがもともと互助会には無いことが多いのです。

「会員様価格」や「会員なら何%オフまたは半額」などとお得な特典と称したプランも、元の金額が高めの設定である場合はそこまで格安なプランにはなりにくい場合もあります。

互助会に加入する前に“自分が望んでいる葬儀とはどういう葬儀だろうか”と熟考して、そのプランが加入する互助会にあるかどうかを確認したうえで加入を検討する必要があります。

高額な追加費用が必要になることが多い

あくまでも互助会は葬儀費用の一部のみをまかなうことが目的です。互助会のプランは15~50万円程度のものがほとんどで、簡素・廉価ではない一般的な葬儀を希望される方にとって、追加で100万円以上必要になるケースがほとんどです。
従来の一般葬なら、平均で150万円以上かかりますので、互助会の積立金だけでは不十分です。

互助会の解約手数料

最近では、低価格でも心のこもった葬儀を希望される遺族の人達が増えています。一方で、互助会の解約トラブルに巻き込まれる方が後を絶ちません。互助会は一度加入してしまうと解約されることを極端に拒んで、不当に高い解約手数料を徴収しようとする場合があります。

さらに、互助会は満期となり満期金を受け取る場合でも同額の解約手数料を要求してきます。互助会は経済産業省の認可事業ですが、決して公共団体ではありません。

解約できない、解約手数料が高すぎるという苦情が多発しています。つまり、国の許可事業だから安心・安全だと信頼しきって互助会の言いなりになっていてはいけないのです。

互助会は経済産業省からの認可を受け、収支報告を行っていますが、倒産(破綻)した場合に積立金の二分の一(50%)は返金される保障があるというだけで、倒産しない優良企業ではありません。実際は、資金不足に陥っている互助会が多く、全体の20%が債務超過であるとされています。

互助会は入会勧誘のパンフレットには「経済産業省の許可事業です」とさも安心できる企業であることをアッピールしていますが、国は割賦販売法に基づく企業を認可しただけです。

葬式の費用を積立てる互助会の契約を途中解約した場合の解約手数料の額について、適格消費者団体が互助会事業者株式会社セレマに対して約款に基づく意思表示の差し止めを求め訴訟提起した事例では、大阪高裁(平成25年1月25日判決)は消費者契約法第9条1項に違反(平均的な損害を超える違約金を定めるものである)するものであるとして解約金条項につき一部を無効として当該条項の一部の使用差止を認めています。また、東京最高裁(平成27年1月25日判決)では同9条1項に違反するものとして解約金条項は完全に無効であるという確定判決を下しました。
こうした互助会の解約手数料に納得できない場合は、加入者本人が消費者ホットラインからお近くの消費生活センターに相談をしましょう。契約書や約款の内容を説明すればどうしたらいいのか相談に乗ってくれます。

互助会での葬儀は追加料金が必要?

互助会に加入しているから葬儀費用は安くて済むはずだったのに逆に高くなっている…信じられないかもしれませんがこのような事例があることも事実です。互助会が会計報告を行っていないこともあります。互助会側から見ると加入者は“良いカモ”であり、一度加入してもらったのだがらとことんお金を引っ張ろうとするたちの悪い互助会も多いのが実情ですので注意が必要です。

というのは互助会での葬儀は追加料金を求められることが多く、多い場合は200万円近い追加料金を支払わされたケースも存在します。

実際の冠婚葬祭の儀式では、加入者が選べるプランはかなり限定されており、花も少なく簡素すぎるなど見栄えが悪いことが多々あります。葬儀プランを選ぶ際や見積もりの際に互助会に入社している社員が「ここをこうすればもっと見栄えのよい葬儀になりますよ。追加料金となっておりますが…」などと遺族に多額の葬儀費用を追加させようとすることも珍しくありません。

ですので、葬儀費用に困らないようにと互助会に加入して掛け金を毎月積立てて、そして愛する家族が無くなり、互助会に葬儀の見積もりを作って提出してもらっても、満期金の手数料が高額で、互助会から受け取れる満期保険金では全然足りず100万円以上もの追加費用が必要になることがほとんどです。

低価格でよけいなオプションサービスをつけない「ちいさなお葬式」が全国的に人気がある昨今において、解約手数料と追加料金を取ろうとする詐欺まがいの“互助会方式”は信じないほうがよいでしょう。

また、農業者の組合組織である農協(JA)でも「JA葬祭」という葬儀事業を行っています。農協は基盤の大きな組織で、北は北海道、南は沖縄まで葬儀の積み立てとして互助会(JA葬祭)が用意されていますが、支店・事務所によって優良店もあればそうでない店もありますので注意が必要です。

他にも「互助会を利用して葬儀を行い、請求書を見たら、葬儀のために積み立てた掛け金をあてるはずのサービスのはずが割引価格になっていない」など、互助会はトラブルが絶えません。国民生活センターが受けた相談で互助会に関係する件数は10年間で3,000件を超えているほどです。

互助会プランの契約や相談

もちろん、すべての互助会が悪徳会社であるわけではありません。急な出費に備えた保険として加入者の冠婚葬祭費用の負担軽減を目的とした地域密着型の優良な互助会もありますし、ホームページにきちんと社長の挨拶を掲載しているところもあります。

ただし、悪徳会社が多いのも事実ですので、加入しようと考えた場合は、きちんとした優良業者であるか否かを自身で判断しなくてはいけません。

互助会に加入する際のポイント

    • 葬式の積立をする場合は、無理なく長期間支払いができそうな金額かどうか
    • 葬儀を行う際には自分が望む葬儀プランがその互助会にあるかどうか
    • 互助会をやめたくなった時にはその解約手数料はどのくらいか

など互助会費の仕訳について、はっきり把握してから加入するようにしましょう。契約書は自分でよく確認して失くさないように保管しておきます。また、少しでも疑問点がある場合は、契約書にサインする前に葬儀の積立の保険に詳しい人に相談することをお勧めします。

加入している互助会をやめたい場合、どうすればいい?

基本的に「割賦販売法」という法律によって互助会は許可を得て営業しているので、法的に中途解約は認めてられています。

例として「自宅にやってきた業者に加入することを勧められて、その場では断れず互助会の契約をしてしまった。後々、互助会に“解約したい”と言う内容の連絡をしたが、解約できないと言われた」という場合、解約できないものだと誤解してしまいがちですが互助会は中途解約が可能です。

ただし、注意したいのは、割賦販売法でも解約する際には「解約手数料」の約款が定められていることです。
互助会の場合、この解約手数料がクセモノで、多い所では自分が葬儀のために積立たお金の20%が差し引かれます。
例えば24万円のプランを積み立てた場合、解約手数料4万8千円が互助会に差し引かれ、返金は残りの19万2千円です。
互助会の解約は解約は可能だが、全額が返金されるわけではないということを頭に入れておく必要はあります。

自分で契約内容を確認して、互助会側と交渉するのが難しいようでしたら国民生活センターもしくはお住まいの自治体の消費生活センターに電話やメールで問い合わせて相談をしたほうがよいでしょう。
契約は簡単でも解約に手間がかかるサービスは多いものですが、互助会のシステムもこれに準ずる傾向があります。

契約ごとなので本人確認書類が必要ですが、手順を踏めば不可能ではありません。

まとめ

互助会は良心的な業者であれば、割安価格でゴージャスな施設で自分や愛する家族の葬儀を低価格で行うことができるというメリットもあります。また、冠婚葬祭業で国内最大手のベルコも葬儀の積み立てとして互助会を取り入れていますが、最近では低価格の簡素な葬儀を望まれる方が増加しつつありますから、いよいよ葬儀プランを選ぶ段階になって、簡素なプランを選べないことが多い互助会方式は次第に廃れつつあるのも事実です。

実際に、互助会が創設された当時から現在では加盟店が半数近くまで減少しています。日本で互助会が出来たのは戦後の貧しかった時代ですが、それから長い年月が経過して、葬儀の内容も互助会の在り方もかなり変化しました。

お客様も一時期は確かにお金のかかった葬儀を希望していた人が多かった時代もあったのですが、それから現在に至るまで、心のこもった低価格の葬儀のほうがよいという考えの人も増えてきています。時代の変化に互助会方式があっているかどうかは、お客様個人が互助会の内容をよく見極めてから判断するほうがよいでしょう。

互助会に入会するのであれば、きちんと契約内容を確認して、親族に相談することはもちろん、知り合いに専門家がいらっしゃればその人にも相談をしてアドバイスを受けることをおすすめします。特に引っ越した場合どうなるのか?その点については互助会によってシステムが違いますので、少しでも疑問や不明点があれば事前にはっきりさせておきましょう。
4.5/5 (20)

この記事はよりそうのお葬式(旧シンプルなお葬式)が書いています
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