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法相宗とはどのような宗派なのか?大本山や寺院、開祖の教え、葬儀の特徴について

カテゴリー 宗教

葬儀を営むときや式に参列するときは、宗派に合わせた準備をしなければいけません。正しい知識を習得していないと、スムーズな葬儀はできないでしょう。そこで、本この記事では奈良仏教のひとつとされる「法相宗」の宗祖、歴史、特徴、法相宗の葬儀などについて紹介します。

法相宗の大本山は奈良県の薬師寺と興福寺

法相宗は飛鳥時代~奈良時代に開かれた奈良仏教系宗派のひとつです。奈良仏教には法相宗のほかにも「律宗」「三輪宗」「成実宗」「倶舎宗」「華厳宗」の5つがあり、すべて合わせて南都六宗と呼ばれています。しかし、南都六宗のうち現代まで続いているのは法相宗と律宗、華厳宗の3つのみです。法相宗は飛鳥時代~奈良時代にかけて広まった仏教であるため、当時の日本の中心都市であった奈良県に総本山はあります。法相宗の総本山とされているのが、奈良県奈良市にある薬師寺と興福寺です。どちらも創建1300年を超える由緒ある寺院で、「古都奈良の文化財」として1998年12月には世界遺産リストに登録されています。

また、かつては同じく奈良県にある聖徳太子や推古天皇が創建したと伝えられる法隆寺も法相宗の総本山として崇められていました。しかし、第二次世界大戦後に聖徳宗の総本山となったことにより、脱退しています。

法相宗の開祖の教えや歴史などについて

法相宗が含まれる南都六宗の主な教えは、その当時東アジアの文化や経済の中心であった中国の唐からきています。しかし、唐で生まれた南都六宗の教えのもとはインドが起源の弥勒菩薩や無著菩薩などです。紀元7世紀の初めごろに、玄奘三蔵(西遊記に登場する三蔵法師のモデルになった人物)がインドで17年間の仏教協議の修行を行いました。そのときに主に学んだのが法相宗の教えのもとになる唯識教義だったのです。玄奘三蔵はインドでの学びを終えたのち中国に戻ってからは翻訳に力を入れたため、協議の講釈については弟子の慈恩大師が行います。慈恩大師は玄奘三蔵より教えられた法統を整理し、法相宗を開創するのです。その後、留学していた僧侶の道昭や智通たちによって日本に伝わり、飛鳥時代~奈良時代にかけて流行して現代にいたります。

法相宗の特徴

法相宗は玄奘三蔵がインドで学んだ唯識教義に強い影響を受けているのが特徴です。そのため、「唯識宗」という別名で呼ばれることもあります。飛鳥時代に唐へ留学していた僧侶の道昭が日本へ伝え飛鳥時代~奈良時代にかけて流行したため、奈良仏教のひとつとされています。法相宗の特徴は「末那識(まなしき)」や「阿頼耶識(あらやしき)」と呼ばれる深層意識が心の奥底に眠っていることを認めている点です。

そのなかでも一切法(この世に存在するすべてのもの)は阿頼耶識の種子(しゅうし)から転変されるものであるとしています。つまり、「人間が認識しているすべてのものは自分が作り出したものである」と教えているのです。人間は世界中の人たちが同じ世界に住んで同じものを見ていると思い込んでしまいがちです。しかし、それぞれの認識にはズレがあって10人いれば10人の違う世界が広がっているということを法相宗では説いています。

また、唯識論をさらに進化させて、物理的な存在だけでなく心理的な存在も現象として認識できると考えている点も特徴です。たとえば、自分の手を見たときに「手のひらや指は物理的にあるもの」として認識できますが、「自分」については見ただけでは認識できません。自分を認識できるのは「自分の心」だけだといえます。このような唯識論を進化させた考え方は法相宗独特のもので、後に西洋哲学でデカルトが提唱した「我思う、ゆえに我あり」に通じる部分があります。

奈良や大阪に多い法相宗の寺院

法相宗が広まったのは飛鳥時代~奈良時代にかけてであり、その当時の都であった奈良県に多くの寺院があります。奈良時代の都である平城京は現代の大和郡山市から奈良市にかけての地域であり、実際に奈良市には数多くの法相宗の寺院が創建されています。

総本山である薬師寺(奈良市西ノ京町)、興福寺(奈良市登大路町)も奈良市にあることからも法相宗の教えが広まっていたのがよく分かるでしょう。薬師寺は諸説ありますが697年に飛鳥(現在の明日香村)で本尊開眼したのち、710年の平城遷都によって現在の場所へと移されてきたと言われています。一方、興福寺は669年に創建された山階寺が基になっており、一度飛鳥へ移して完成させたのちに薬師寺と同じ710年に現在地へと移されています。

ただし、法相宗の寺院は奈良県だけにあるわけではありません。奈良県の隣接県である大阪府にもいくつか存在しています。東住吉区にある山王寺、生野区にある大信寺はいずれも大阪市内にある法相宗の寺院として現代に残っています。

法相宗の修行は唯識論の追求する修行

法相宗は唯識論を追求した宗教です。そのため、修行についても唯識論に基づいた修行をしなければいけません。唯識論は「世界にあるすべての物事は心(識)が生み出している」とする考え方です。つまり、人間が普段目にする物質的な世界から逸脱し、「心のみが存在している」ということを悟る必要があります。仏教の根底には「自分は存在していない」とする無我の境地に至る考え方がありますが、自分自身の存在自体を疑うことでその境地に通じることができるのです。法相宗の「法相」には「存在の在り方を指す」という意味が込められていることからも分かるとおり、修行の積み重ねによって無我の境地に達することを目指しています。

法相宗の修行方法は五重唯識観にまとめられている

法相宗は玄奘三蔵が学んできた唯識論から生まれた宗教ですが、実際の修行方法は慈恩大師の「五重唯識観」によってまとめられています。五重唯識観という名前のとおり5つの瞑想から構成した修行方法で、1つ目の瞑想で幻想を捨てて2~4つ目の瞑想で一切は縁(依他起因性)から起こったものとします。そして、5つ目の瞑想で無為(円成実性)だけが現れることを悟るのが修行の極意です。

1つ目の瞑想で捨て去る幻想とは「遍計所執性」と呼ばれ、世俗的な生活で経験するあらゆる事象のことです。唯識論でいう心(識)以外の世界を表し、それらは存在しないことを悟ります。依他起因性は五位百方のうち無為以外のカテゴリーのことであり、さまざまな要素が関係しあって存在しているように見せかけることを意味しています。つまり、すべての存在は要素が複雑に絡み合った縁によって生まれているという考え方です。5つ目の瞑想で悟る円成実性は、仏教用語で「円満と完成」「真実」という意味を持つ言葉です。1つ目の瞑想で嘘の世界を見破り、2~4つ目の瞑想で相対的な存在を意識し、それらの無自性を正しく認識することで絶対的な存在である円成実性を悟るという流れになります。

法相宗のお墓事情、奈良仏教系はほかの浄土宗の方法で埋葬される

現代の日本では浄土真宗や日蓮宗など、亡くなった人がいた場合は葬儀を行う宗派が主流です。しかし、法相宗を代表とする奈良仏教系の宗派は法事や葬儀を行わないケースもよくあります。なぜなら、葬儀を行う宗派の多くは檀家制度が生まれた後に誕生したからからです。奈良仏教系の宗派が生まれた飛鳥時代~奈良時代にかけては檀家制度が誕生しておらず、葬儀を行うという風習はありませんでした。そのため、法相宗の信者が亡くなられた場合は、浄土宗などのほかの宗派の寺院で葬儀を行うのが一般的です。

お墓についても葬儀を営んだほかの浄土宗などのしきたりに従って埋葬する形が基本になります。または、霊園などの宗派や宗旨不問の墓地へ埋葬するケースもあります。

法相宗では葬儀を行わない?

法相宗は檀家制度が誕生する以前の宗派であり、どちらかというと学問色の強い宗派なので葬儀を執り行わないという特徴があります。とは言うものの、葬儀を行うこと自体を禁止しているわけではありません。そのため、葬儀を行いたい場合は浄土宗などのほかの宗派の寺院に依頼をして行うことも可能です。また、特定の宗派に依存したくない場合は、葬儀会社へ依頼すれば無宗教形式で葬儀を営むこともできるので覚えておくとよいでしょう。

法相宗はそもそも葬儀を執り行わないため、流れやしきたりについては特段の決め事はありません。基本的には依頼した宗派の作法どおりに葬儀を行えば問題ないです。ただし、いきなり葬儀を依頼しても寺院側が困惑することが想定されます。葬儀を依頼する可能性のある寺院に対しては事前に法相宗であることを告げたうえで、相談しておくようにしましょう。

法相宗の葬儀に関する準備や他の進め方

法相宗は檀家がないので、葬儀はほかの宗派に依頼して執り行うことになります。親族が亡くなってからいきなり他の宗派に依頼しても、僧侶側も準備をしなければいけないため、すぐに葬儀ができない可能性が高いです。スムーズに葬儀を執り行うためには、どの宗派に依頼するのか前もって相談や確認をしておかなければいけません。

また、埋葬先についても葬儀を依頼した宗派の墓地にするのか、宗旨不問の霊園にするのかといった選択肢が出てきます。それらを親族が亡くなってから決めるのでは埋葬先が決まらなくて苦労する事態にもなりかねませんので注意しましょう。

そもそも、葬儀の方法や埋葬先については故人の意向を重視してあげる必要もあります。事前に亡くなったときの相談をするのは心情的に難しいものですが、前もって準備しておくと残された遺族らは非常に助かるのも事実です。身近に法相宗の人がいる場合は、後でトラブルにならないように「どの宗派に依頼するか」「埋葬先はどうするか」について事前に希望を聞いておくと後々トラブルになることも避けられるので良いでしょう。それらの希望を聞いたうえで前もって段取りの確認をしておくのがベストです。

法相宗の仏壇の飾り方

法相宗は基本的に知識や思想を学ぶことを目的とする学術仏教なので、葬儀や法事を取り扱うことはありません。そのため、法相宗には礼拝供養を行うための仏壇という概念自体がないので、仏壇の飾り方にも特別な決まりごとはないです。ただし、葬儀と同様に仏壇を置くことを禁止しているわけではなく、葬儀を行った宗派にならって仏壇を飾っても大丈夫です。宗派によって本尊や脇掛などは異なりますし、火立てや花立てなどの仏具にも決まりごとのあるケースがあります。仏壇飾りはそれぞれの宗派によって異なるので、自分で揃えようとせずに葬儀を行ってもらう予定の僧侶や仏具店の担当者に聞いてから購入しましょう。

まとめ

法相宗は日本における宗派のひとつですが、基本的には学術仏教であり葬儀や法事は行っていません。もともとは玄奘三蔵がインドで学んだ唯識論を弟子の慈恩大師が整理して宗派として独立させました。法相宗の教えの根本である五位百方は、唯識論をさらに複雑化させた考え方であり、難解にとられがちです。その難しさは「桃栗三年柿八年」になぞらえて「唯識三年倶舎八年」と称されることもあります。しかし、五位百方には自分自身の存在の在り方さえ見つめなおし、物質世界に囚われないで無我の境地に達する仏教本来の考え方が凝縮されています。

こうした考え方は法相宗ならではのものであり、西洋哲学に通じるものでもあります。葬儀についてはほかの宗派へ依頼しなければならないので事前準備が必要ですが、学術仏教として教えを分析して追求する修行には価値があるのも事実です。学術仏教や哲学に興味のある人は勉強してみてはいかがでしょうか。

この記事はよりそうのお葬式が書いています
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