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霊柩車は葬儀費用に含まれる?霊柩車に関する葬儀の疑問

霊柩車は葬儀費用に含まれる?霊柩車に関する葬儀の疑問
  • 2023年02月07日
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亡くなられた方(故人)の搬送に使用する車と言えば、思い浮かぶのは「霊柩車(霊柩自動車)」というイメージが強いと思います。実際に身内が亡くなり葬儀をとり行うことが決まると、遺体の搬送に使用するために霊柩車が使用されますが、故人を搬送する自動車には霊柩車以外に「寝台車」と呼ばれるものがあることをご存知でしょうか。
そこで今回は、霊柩車と寝台車の違いから、実際に利用する場合の料金や手配方法など、葬儀には欠かすことのできないご遺体の搬送方法について詳しく説明していきたいと思います。

記事の監修

人はなぜ弔い、弔われるのか、葬送儀礼を意味のある営みとして理解し、私たちは次世代へ伝えていきます。葬送儀礼マナー検定実施中。

葬儀における寝台車と霊柩車との違いって何?

亡くなられた方の柩を搬送するための車を霊柩車と言いますが、使用するシーンによって寝台車という言葉が使われることがあります。 亡くなられた方を病院から自宅、または通夜や告別式など葬儀を行うまでの間、安置するところへの輸送、葬儀会場への移動など葬儀までの間の遺体の移動手段として使う場合は、寝台車と表現されます。
一方、霊枢車は、亡くなられた方を火葬場までお送りするために利用します。

また、遺体は法令で「貨物」に区分されており、霊柩車・寝台車を営業運行する「霊柩運送業」は、貨物自動車運送事業法に基づき国土交通大臣からの許可を受ける必要があります。

そのため、霊柩車のナンバーは自家用車(白ナンバー)で搬送することは法律で禁止されており、一般貨物自動車運送事業(霊柩限定)として緑色のナンバープレート(8ナンバー)を付けています。
また、霊柩車を運転するドライバーは、霊柩車の免許は「一種免許」を取得している者とされています。

霊柩車は二種免許(旅客用自動車を運転するときに必要な免許)が必要と思われがちですが、一種免許は一般に流通している普通免許のことですので自動車免許を取得している方であれば霊柩車のドライバーになることも可能です。
もちろん、遺体の搬送は国土交通省管轄の許可事業となりますので、許可を得ずご遺体の搬送を行い料金を授受すると法律違反となります。

ここがポイント
 
 
「柩」と「棺」の違いは、死体を入れる箱やおけを「棺」、ご遺体を入れて葬る箱を「柩」と言い、身元の分からない方は死体、身元が分かる方は遺体と区分しています。

寝台車とは

寝台車は、葬儀前の病院などから自宅や遺体を安置できる施設、葬儀式場まで運ぶために使われる車のことをいい「バン型霊柩車(搬送車)」とも呼ばれています。

バン型霊柩車の車種(霊柩車のメーカー)にはアルファード(トヨタ)、エルグランド(日産)など、バン(ミニバン)タイプやワゴンタイプの自動車が多いですが、最近では車両後方を延長したプリウスの霊柩車も登場しています。
製造工程では霊柩車にするため中古や新車のベース車を買い入れ、専門工場で柩を積載できるよう荷室架装(改造)を施します。

運転席、助手席は一般的なバンと同じ状態ですが、病院などからご遺体を運ぶ際は納棺されていないことが多いことから、車両後部の納棺室(荷室)にはストレッチャーを装備しています。ストレッチャーはご遺体の出し入れがスムーズに行うことができます。

他にも、ご遺体の隣に遺族の方が添乗できるシートを設置しているタイプの寝台車も多く、故人の最期を迎えた遺族は、自宅または斎場などの遺体を安置する場所まで故人と一緒に移動することができます。

寝台車と呼ばれるものには、亡くなられた方の搬送以外にも、病気やケガで医療機関へと運ぶために使用されるものもありますが、生きている方の搬送と、亡くなられた方の搬送で使用する寝台車はきっちり区別されています。

霊柩車とは?

霊柩車は、最期のお別れとなる亡くなられた方を火葬場などまで搬送する自動車のことをいいます。
運転席、助手席の他に、後部にある車内は納棺された遺体をお棺ごと搬送することができるように可動レール式となっており、寝台車のように遺族は後部座席に一緒に乗ることはできませんが、喪主は位牌をもって乗車します。

霊柩車の起源は?

霊柩車の起源は英国の「霊柩馬車」と言われていますが、日本の霊柩車といえば、金箔などで派手に飾られた御輿のような屋根が付いた車をイメージする人も多いと思います。このような形の霊柩車を宮型霊柩自動車と呼び、派手に飾られているタイプのものだけではなく、葬儀の規模などによっていくつかの種類が設けられています。

霊柩車にまつわる迷信とイメージ

昔は霊柩車をみると親指隠す、霊柩車の夢占いで霊柩車の夢を見るとお迎えが来るなどという霊柩車のジンクスや迷信がありますが、霊柩車をみると縁起がいいという迷信もあります。

霊柩車のイメージカラーと言えば黒ですが、最近の霊柩車には白やピンク、イエローなど様々なボディカラーがあり、中にはキャラクターなどのペイントが施されているものまであります。最近では霊柩車のイメージも変わりつつあります。

また、霊柩車がクラクションを鳴らす意味は、出棺の知らせや茶碗割の代わりなど様々ですが、霊柩車でもホーン・クラクションを鳴らさないこともあります。

他にも、霊柩車を追い越してはいけないと言われているのは、古くは霊柩車と同じ方向に走ることは「亡くなった人と同じ方向(死の世界)に行く」追い越すことは「死を早める」という意味があるそうです。
現代でも、交通事情によりやむを得ず追い越しが必要になることもありますが、出来る事なら霊柩車を追い抜かさないように後に続くのがマナーとされています。

霊柩車の事故対応

万が一にもご遺体を搬送中に霊柩車が事故を起こしたらどうするのでしょうか。
霊柩車のドライバーのブログに事故の経験や出来事などが掲載されていることもありますが、ご遺体を搬送している霊柩車の事故対応については、宗教や地域、葬儀会社等によって様々です。
そのためこれが正解とは言えませんが、参考までにしてください。

事故車両はその場に残って警察への通報や事故処理をする必要があります。
代わりの霊柩車又は代車が事故現場へと向かい、ご遺体を移し替えて火葬場へ向かうなどの対応が考えられます。

霊柩車の種類

霊柩車は大きく4種類あります。なお、霊柩車の値段(霊柩車の価格)はベース車と部品代、追加パーツの費用、工賃が基本となり、霊柩車の種類によっても大きく異なりますが、霊柩車の新車の価格は装飾が簡易的なものでも500万円以上、霊柩車の内装を華やかにしたり細かな彫刻が施されたものは部品代や工賃だけで1,000万円以上となります。

バス型霊柩車

バス型霊柩車(霊柩車 バス)は、今葬儀の形として多い家族葬や密葬といった小規模な葬儀で用いられることの多いタイプです。マイクロバスなどを改造して作られているため、親族や僧侶も同乗して火葬場まで一緒に移動することのできる霊柩車です。

洋型霊柩車

洋型霊柩車は、欧米などで多く使われている霊柩車で、大型の外車や国産高級車を改造して作られています。車の後部に棺を納めることができシンプルな装飾が施されていますが、洋式とあるように和的な装飾は一切ありません。

一昔前まではあまり使われることがなかった洋式霊柩車ですが、昭和天皇が使用したことによって一般市民にも広く使用されるようになりました。

霊柩車を英語でhearse(ハース)と言い、霊柩車(洋型)の側面には昔の高級馬車についていたS字型の金物「ランドウバー(Landau bars)」があしらわれています。ちなみに、グラセフ5にでてくる霊柩車も洋型霊柩車で、ロメロの霊柩車です。

宮型霊柩車

葬儀で使う霊柩車のイメージ

宮型霊柩車は、金箔と彫り物できらびやかに装飾された屋根が取り付けられた霊柩車(宮型車)のことで、関東型車両や名古屋型車両とも呼ばれていますが全国で広く普及しています。
また、霊柩車にベンツやキャデラック、センチュリーなどを使用した霊柩車のリムジン(豪華な宮型霊柩車)もあります。

しかし、地域性の影響や家族葬・密葬が増えたこと、洋型・バス型の霊柩車の利用が増えたことなどから、最近では宮型霊柩車が減少しています。

なお、霊柩車の画像や霊柩車のイラストでも最も煌びやかな宮型霊柩車について、「霊柩車のトミカが欲しい」という声もあるようですが、トミカは幼児向けの商品ですので残念ながら霊柩車はありません。しかし、大人向けの霊柩車のミニカー(ミニチュア)であれば希少ではありますがあるようです。

霊柩車(中古)宮型は100万円から販売していることが多いようです。

バン型霊柩車(寝台車)

葬儀で使う霊柩車のイメージ

一見すると普通の自動車のようにも見えますが荷室後部は寝台車の作りとなっています。
霊柩車を購入しなくても、格安で霊柩車をレンタルすることができるというメリットから、寝台車としてではなく霊柩車のレンタカーとして使用するという遺族が少しずつではありますが増えてきています。

寝台車や霊柩車の料金相場

電卓と女性

霊柩車・寝台車は「貨物自動車」に区分されていますので、「運賃・料金を無料・ダンピング・アッピングすることは違法」となり、国土交通省指導の下、明確に決定されていますので、自由に料金設定することはできません。
亡くなられた方のご遺体を搬送する寝台車や霊柩車の料金は、全国霊柩自動車協会で目安となる料金相場(霊柩車の料金表)というものを公表しています。

霊柩車の運送料金(霊柩車のレンタル料金)について、病院など自宅以外で亡くなられた場合に利用する寝台車の相場(基本料金)は9,500円~ですが、走行距離に応じて加算されていくというシステムとなっています。

自宅や葬儀場から火葬場へと遺体を搬送するために使用する霊柩車の場合は、霊柩車のタイプによって基本料金は走行距離0~10㎞で13,000円~50,000円程度と幅があります。10㎞を超える場合は、プラス10㎞毎あるいは20㎞毎と走行距離に応じて料金が加算されていきます。

ご遺体を搬送し料金を授受する場合、国土交通大臣から許可を受ける必要があり、ライセンスを取得所有している場合は、緑ナンバーが車両についています。
ご遺体を普通自動車と同様の白ナンバーで搬送することは法律で禁止されていますので、霊柩免許を所有している車両かどうかを確認することも大切です。

使用料金

葬儀の際に使用する寝台車、霊柩車の使用料金は、葬儀を依頼した葬儀会社の「葬儀プラン」の中に組み込まれていることが多いですが、中には別に請求される場合もあります。

また、貨物自動車運送事業法の規制により、遺体を搬送する霊柩運送事業は認可を受ける必要があります。つまり認可を受けていない事業者が白ナンバーの車でご遺体を搬送し料金を授受する行為は違法です。

寝台車、霊柩車ともに車のタイプや大きさによって基本料金が異なります。基本料金は10キロまでの計算となっており、10キロ単位で寝台車、霊柩車ともに料金が加算されていくシステムとなっています。

例えば、亡くなられた病院から遺体を安置する自宅までが20キロの場合、寝台車を利用した場合の使用料金は、基本料金+加算料金という風に使用料金が算出されます。簡単に説明すると、タクシーに乗車した時に計算される料金と同じようなものです。

ご遺体の搬送についてまとめた記事がありますのでご参考ください。

葬儀での寝台車と霊柩車の手配費用の違い

葬儀の際に使用する寝台車と霊柩車の「手配方法」と「費用の違い」について説明していきましょう。
まず、病院などで亡くなられた場合、自宅や葬儀式場などご遺体を安置場所へと搬送する必要があります。その際に利用するのが寝台車ですが、葬儀を行う予定の葬儀会社が決まっていれば、まずはその葬儀会社へ一報を入れることで葬儀会社が寝台車の手配を行います。

葬儀一式をとり行う葬儀社の場合は、自社で寝台車を所有していますので、早朝・深夜問わずご遺体を搬送するタイミングで寝台車もすぐに手配することができます。

一方、霊柩車は葬儀社で所有していることはほとんどなく専門業者へ依頼となりますが、寝台車同様に葬儀をとり行う葬儀屋が霊柩車の手配も行います。

寝台車、霊柩車それぞれの費用として計算され、搬送後もしくは葬儀終了後に請求されます。

寝台車や霊柩車は葬儀プランの料金に含まれる?追加料金がかかる?

寝台車や霊柩車は、葬儀会社によって料金設定に違いがありますが、基本的には葬儀プランのセット料金に含まれていることが多いです。セット料金に含まれている料金は、車種や装飾など車両レベルによって決められています。

寝台車はごく一般的な普通車(バン型)の搬送距離10キロまでが基本料金、霊柩車は葬儀プランによってどのタイプの霊柩車がセットとなっているのかに違いがありますが、基本料金以外の走行距離数はどのプランも同じ内容のことが多いです。

セットとなっている霊柩車のタイプを変更することで、追加料金が必要となる以外にも、基本料金の範囲内である10キロを超える場合は追加料金が加算されることになります。

また、霊柩車の運転手に「心づけ」を渡す方も多いです。霊柩車の心付けの相場は3,000~5,000円となります。
心付けの根拠は故人を丁寧に扱ってくれたことへのお礼です。葬儀社によっては一切受け取らない方針をとっている場合もあるので、状況によって対応しましょう。

平成29年11月4日の標準貨物自動車運送約款等の改正により霊柩運賃・料金の収受ルールが変更されました。 

 

霊柩車を依頼した側の都合で霊柩車の出発が遅れてしまうなど、依頼主都合で待ち時間が発生した場合には、待機時間の対価として「待機時間料」という待機料金が追加されることになります。

他にも、午後10時~午前5時という時間帯での利用の場合「深夜、早朝割増料金」や有料道路を使用する場合は「高速、有料道路使用料」という追加料金が発生することになりました。
地域によっては12月~3月までの冬期は2割増しの「冬期割増料金適用地域」もあります。

葬儀プランのセット料金は、あくまでも最低限必要となる料金設定になっているという認識でいると間違いありません。
担当者の対応やクチコミ評価などを参考にして優良な葬儀社を選ぶようにしてください。

まとめ

棺

亡くなられた方を搬送するために使用する寝台車と霊柩車は、遺体を搬送するという意味では同じですが、使用する上での目的は全く違うものということがわかりました。
ひと昔前まで霊柩車といえば、金箔で派手というイメージでしたが、葬儀の小型化など葬儀の形が変わりつつある現代では霊柩車のイメージも変わってきています。
葬儀の形も少しずつ変化している中で、故人、遺族に一番適した寝台車、霊柩車を自由に選ぶことのできる時代となっています。寝台車や霊柩車は実際に身近な人の死を経験することがなければ利用することはありませんが、いざという時に役立てて頂けたらと思います。

監修者のコメント

日本で最初の霊柩車は、1917年に大阪の葬儀社「駕共」によって考案されました。1922年1月には、日比谷公園で、故・大隈重信の国葬が行われ、棺を入れた輿をトラックに載せた霊柩車が使われましたが、当時はこういったスタイルで棺を運ぶことがなかったため、斬新な葬送スタイルだったといえるでしょう。

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