[投稿日] 2018年05月25日 [最終更新日] 2019年05月14日
普通は人が亡くなった時に行われる葬儀ですが、近年では色々な葬儀の方法があります。
それぞれの宗派や主義、考え方などから選ぶことができる葬儀ですが、その中、生前葬というまだ生きている間に行う葬儀も広がりを見せつつあります。
しかし、この生前葬とはなんなのか。実際にはよくわからない人も多いでしょう。
今回は、生前葬についての詳しい知識やどのような流れで行うのか、費用の相場、よく見られる疑問点などについて解説していきます。
生前葬とは、本人が生きている内に本人の希望や意思によって執り行われる生前葬儀のことを言います。
基本的には、生きている内にお世話になった人や親しい人に感謝の気持ちを伝えたい、お礼をしたいという考え方から行う人が多いようです。
生前葬の場合には、パーティーのような明るい雰囲気のものや無宗教のお別れ会というような形式が多くなっていて、生前葬を行う本人の趣向を反映させる形が多いのが特徴になっています。
しかし、宗教的な葬儀を行うケースもあり、生前葬の形は人それぞれ違ってきて多様性があるのです。
生前葬を行うことで、お世話になった人に直接お礼を伝えることができる、葬儀の自由度が高く自分の趣向に合った葬儀を開くことができる、といったメリットがあります。
生前葬に掛かる費用の相場について見ていきましょう。
生前葬は、自由度が高く人それぞれ形式が違うために明確な相場を出すのが難しくなっています。
そのため、規模を小さくすれば費用を安く済ませることができますし、大規模で盛大な生前葬を行えば費用は高くつくということになります。
小規模な生前葬を行う場合には、およそ30万円前後で行うことができるでしょう。レストランや宴会場などで行う場合には20万円前後で行うことも可能です。
葬儀社によっては生前葬のパッケージなどを用意しているところもありますので、まずは葬儀社などに確認することが重要になります。
自由度が高い分、それぞれの予算に合わせて規模やどんな葬儀にしたいのかということを決められるというのがメリットです。
生前葬を実際に行なった有名人は、
と多岐にわたる方々です。 音楽葬であったり、お笑い葬であったりと内容も様々で、テレビでも放送する形で行われる事で、生前葬の認知も広がってきています。
生前葬の多くは喪主となる本人が信仰している宗教の形式で執り行うのではなく、無宗教の形で行われることがほとんどです。
そのため、生前葬の流れも一般的な葬儀とは違って自由に行われることが多くなっています。
一般的に良く行われる生前葬の流れを見ていきましょう。
・生前葬開式の挨拶
・自分史などの上映
・親族や親しい人などによるスピーチ
・余興
・会食や歓談
・本人の挨拶
・生前葬閉式の挨拶
このような流れが基本になります。本人の趣味や嗜好を取り入れて自由に行えるのが生前葬の特徴ですから、音楽の生演奏や本人が作った作品の展示といったことをする方も珍しくありません。
流れとして基礎的なものはありますがそれにとらわれずに、自由にフランクに行うのが生前葬になります。
生前葬に関する疑問や質問でよく挙げられるものを見ていきましょう。
A.生前葬の場合は、生きている内に感謝の気持ちを伝えられるということが大きなメリットです。そのため、本人の挨拶の際には、これまでの感謝の気持ちや思い出などを語るのが一般的です。
基本的には明るく楽しい気持ちになるような内容、または温かい気持ちになるような前向きな挨拶をすることが望ましいでしょう。
葬儀社などでは生前葬の際の挨拶フォーマットなどもありますから、悩む場合にはそれらを参考にするのもいいかもしれません。
生前葬自体が明るい雰囲気で行われることが多いですから、あまり堅苦しくない挨拶でいいでしょう。
A.生前葬に招かれた場合には、案内状をよく確認しましょう。生前葬は会費制で行われることがほとんどです。
会費の記載があるのなら、特に香典を用意する必要はないでしょう。
会費の記載もなく香典も辞退するという旨が書かれていた場合にはそれに従って、後日メッセージなどを添えて品物を贈るようにします。
会費や香典の辞退について書かれていない場合には、主催者や同じく生前葬に招かれている人に聞いてみるといいでしょう。
香典を受けるということなら、1万円~2万円ほどが相場になります。
服装についても案内状に記載されているドレスコードに従ってください。
記載がない場合には、スーツやワンピ―スといった平服で構いませんが不安なら周りの人に確認して合わせましょう。
A.生前葬を行った場合には、家族葬や密葬を執り行うという方がほとんどです。
参列者を呼ばずに近しい親族だけで行う、または直葬という火葬のみを行う方法を取るというのが一般的ですが、檀家になっていたりする場合には、また葬儀を行わなければならないというケースもありますから注意してください。
このように、生前葬は生きている間に感謝の気持ちを伝える方法として用いられることが増えてきています。
自由度が高く自分の考え通りに行うことができる生前葬ですが、執り行う場合にはきちんと家族や親族と話し合って、本人も家族も納得できる形で行うことが重要になるでしょう。
一番自分の思いが伝えられる形での生前葬の形はなんなのか、家族や葬儀社と相談しながら決めていって、良い生前葬儀を行いましょう。