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人気の趣味「写経」のはじめ方|必要な道具と書き方のコツ

  • 2023年03月14日
写経
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「もっと心を落ち着けたい……」「気軽に始められる趣味がほしい」そんな思いから、個人的に写経を始める方が増えてきているようです。
簡単に言うと、写経とは、般若心経などの仏教のお経を、1文字1文字丁寧に書き写すことです。

書道とは異なり、上手な字を書くことが目的ではないため、初心者でも気軽に始められます。
完成した写経の作品は、お寺に奉納することができるほか、展覧会に出展することも可能です。
ここでは、そんな写経を始めるときに必要な道具や、書き方のコツについてご紹介します。

記事の監修

人はなぜ弔い、弔われるのか、葬送儀礼を意味のある営みとして理解し、私たちは次世代へ伝えていきます。葬送儀礼マナー検定実施中。

写経とは?

「写経」とは、仏教の経典を書き写すことです。元々の目的は信仰・祈願・供養のために昔から写経されてきましたが、昨今では、静かに心を落ち着けて集中できることから、精神の安定を目的に、個人的に写経を行う方が増えてきています。
しかし、日本に写経が伝わったばかりの時代において、写経は経典を広めたり保存したりするための、大切な手段のひとつだったと言われています。
なぜならば写経が始まった当時、日本にはまだ印刷の技術がなかったからです。

写経の歴史

写経は中国で六朝時代(222年~589年)に定型化され、隋・唐のころ興隆を迎えたとされます。
その後、仏教が6世紀半ばに日本へ伝来し、615年には聖徳太子が『法華経義疏』を書写しています。現存する筆跡では日本最古のものです。

現在のような形で「写経」と呼ばれる行いが始まったのは、673年だと言われています。川原寺という寺院で、一切経(いっさいきょう)が書き写されるようになったのです。ちなみに、一切経とは、お釈迦さまの教義にかかわる経典の総称です。
奈良時代になると、仏教が広く信仰されるようになった背景から、写経が盛んに行われるようになりました。734年には仏教のさらなる普及のため、官立の写経所が設立されています。
厳しい試験に合格した者だけが写経生として認められ、誤字や脱字には罰金が科せられたといいます。

さらに平安時代になると、個人的に写経を行う方が僧侶や貴族に増えてきました。
経典を広めるためというよりも、祈願や供養したい事柄があるときに、それを成就させるために写経が行われるようになったようです。

鎌倉時代に入ると木版印刷の技術が進み、仏典複写のための写経は行われなくなっていきました。
現代では写経といえば『般若心経』の書写を指すのが一般的で、目的も信仰や祈願だけでなく多様化しています。

写経が人気の理由とは

一見すると難しそうに見える写経ですが、実は初心者でも気軽に始めることができます。高額な道具を揃える必要もなく、試しにやってみようという気持ちでいつでも挑戦できます。
写経ができるお寺のなかには、予約なし・持参するものなしで体験できるところもあります。もちろん自宅で行うこともでき、近所にお寺がなくても問題ありません。

心にもさまざまなよい影響を与えるといわれており、脳の活性化や集中力アップ、リラクゼーション効果が期待できます。一文字一文字を丁寧に書くことで、キレイな字を書く練習にもなりますので、大人になってから始められる趣味としても人気を集めているようです。
ここでは、そんな写経の魅力をご紹介します。

集中力アップにつながる

地味な作業に思える写経ですが、オセロゲームや貼り絵よりも脳を活性化させるという研究結果が出ています。普段あまり馴染みのない漢字が含まれている仏教のお経を正確に書き写すのは簡単ではなく、さらに美しさまで追求しようとすると大変な集中力が求められます。
最近、集中力が散漫になっていると感じる方は、写経で自分自身と向き合う時間を作ってみてはいかがでしょうか。

大人の趣味として最適

日常生活には、意外にも夢中でなにかに取り組む機会が少ないといえます。
また、子どもの頃は好きなことに没頭できていたのに、大人になってからはその感覚を忘れてしまったという方も珍しくありません。

そんな中で、気持ちを落ち着けて文字に向き合い、じっくりと腰を据えて取り組む写経は注目を集めています。前項の集中力アップとは相反するようですが、写経を一心に行うことで邪念が消え、悩みや雑念を忘れることができてリラックスできるとの声も。働いていると余暇に割く時間があまりない方も多いと思いますが、場所も取らず自宅でもできる写経は社会人から始められる趣味としても人気のようです

継続すれば字が上達する楽しみも!

写経することに字の上手い下手は関係ありませんが、継続して写経に取り組んでいるうちに、自然と字の書き方が上達してくることがあります。心を落ち着かせて丁寧に何度も繰り返し同じ字を書くことで、バランスの良い字の書き方のコツが身に付くこともあるようです。字が上達することは副次的な効果ですが、キレイな字を書けるようになれば、継続する楽しみも出てきそうです。

作品として残すことができる

懸命に写経に取り組んだ後、仕上がった作品を額に入れて飾ったり、あるいは展覧会などに出品したりすることもできます。
自分の行いが形に残ることから、やりがいを感じられるのではないでしょうか。
また、お寺によっては写経したものを奉納することもできます。

写経に必要な道具

写経を始めるときには、下記の道具を取り揃えておきましょう。

  • 筆・・・経典には画数の多い漢字があるため、細めの筆を用意しておきましょう。
  • 硯(すずり)・・・墨をすったり、筆に墨をつけたりするために必要な道具です。
  • 墨・・・写経に適している墨は、粘りが強すぎず品質の高い膠(にかわ)です。
  • 文鎮・・・紙を押さえるおもりとして使います。
  • 用紙・・・キレイに縦書きをするための線が入った写経専用の用紙があると便利です。
  • 下敷き・・・用紙の下に敷いて使います。
  • 手本・・・文字を書き写すための手本です。

写すだけじゃない!写経の作法

お経

写経には、お経を書き写す前後に行うべきことがあります。
心を落ち着けて仏教の教えにひたるためにも、写経の作法は忘れずに行いましょう。

写経を始める前に行う準備

  • 心身を清める。手洗いうがいを行い、清潔な服装に着替えます。シャワーなどで身を清めてもよいでしょう。
  • 写経を行う空間も片付けておく。机の上の整理整頓を行い、準備ができたら姿勢を正して座り、呼吸を整えます。
  • 硯で墨をすりながら、しだいに心を落ち着ける。
  • 準備ができたら、手を合わせて仏教の「四弘誓願(しぐせいがん)」と「般若心経(はんにゃしんぎょう)」を唱える。

静かな状態で経典を表題の部分から書き写し始めてください。このとき、1文字1文字を丁寧に書くように心がけましょう。
写経では、“一字一仏”ともいわれるように、一文字ごとに仏様が刻まれるという考え方があります。

写経をおえた後に行うこと

  • 本文の後に1行、さらに1文字分の空白を空けて日付を書き入れる
  • 願い事がある場合には、次の行に「為」という文字を書き入れ、これに続いて願いを記す。
    ※写経を行うこと自体が目的であれば、書き入れる必要はありません。
  • 氏名を書き末尾に「謹写」と記す。手を合わせて「普回向(ふえこう)」を唱える。

上手く写経するコツ

写経によく用いられる「般若心経」というお経には、お釈迦様の教えが表されています。
写経では1行につき17字が入るため、お手本を見ながら文字の大きさに配慮して書き進めていきましょう。

初心者の方は、お手本を用紙の下に敷いて、文字をなぞる「模写」という方法がおすすめです。
1文字あたりの大きさや形の目安が分かりやすくなるため、模写で繰り返し練習を行いましょう。

模写に慣れてきたら、お手本を横に置いて見ながら書く「臨書」という方法に挑戦してみてください。
このとき、写経用紙にはあらかじめ線の入ったものを使用するとよいでしょう。

写経の途中で文字を抜かしてしまったり、間違えてしまったりしたときには、訂正を行いましょう。
文字を抜かしてしまったときは、該当する前後2文字の間に黒い点を打ってから、同じ行の一番下に抜かしてしまった文字を書き入れましょう。そして、この文字の右横に黒い点を打ちます。
文字を間違えてしまったときは、右横に黒い点を打ってから、そのすぐ下に正しい文字を小さく書き入れます。

おわりに

趣味として個人的に写経を行う方が増えてきている背景には、集中力を高められる点や、字の上手さに関係なく初心者でも楽しめる点など、さまざまな理由があるようです。
初めて写経を行う際は、お手本の文字をなぞる模写を行うことをおすすめします。

文字の大きさや形に注意しながら、丁寧に書き写していきましょう。
写経は一見すると難しそうに見えるかもしれませんが、実は書道が得意でない方でも問題なく楽しめる趣味です。
心を静かに落ち着けたいときにぜひ挑戦してみてください。

監修者のコメント

仏教において経典を書写することを写経といいますが、書写された経典のことを指すここともあります。 写経は仏法を広めるための手段としても広まりましたが、近年は心を落ち着かせたり集中力を養うことを目的として取り入られることもあります。

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