[投稿日]2018年08月03日 [最終更新日]2018年08月03日
四華花(しかばな)
四華花(しかばな)とは葬儀の飾り物(装具)で、白紙に横に細かく切れ目を入れ、棒や竹串に螺旋状に巻き付けたものである。
白い枝を細長く半分まで削り、花のようにちぢらせる削りかけと呼ばれるものもある。
葬列の際に親族が悲しみを表すために必要なものとされ、手に持ったり、棺の四隅に置かれたりした。
釈迦が亡くなったおり、沙羅双樹(さらそうじゅ)の白い花が釈迦の体を覆ったと伝えられており、それにちなんだ装具だと言われている。
沙羅双樹は実在するものであり、仏教の三大聖樹に数えられている、フタバガキ科の常緑高木のことである。
昔はこの四華花を立てないと死者が成仏できないと言われており、数が4本だったことから「四華」と名付けられた。
また、神道の幣束(へいそく)が紙で作られているのと同様に、死者の依代になると考えられていた。
四華花の字は「四花花」「死花花」「紙華花」とも書き、死者の埋葬地の四隅に四華花を立てることを、地取りという。