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終活で大切なことのすべて

カテゴリー 終活

終活で大切なことのイメージ

最近では終活と遺産相続に関する話題が急速に増加しています。ご自分が亡くなるまで、そのライフスタイルを充実させることはもちろん、自分が亡くなった後に家族がいろいろなことで困らないように、相続でもめないように、ご自分の遺志を伝えるという意味でも終活は大きな役割を持ちます。
今回は、そもそも終活とは何か?終活ではどんなことをすればよいのか?終活の基本的な知識と考え方をわかりやすく説明します。この記事を読み終わった後は、ご自分が行う終活の準備の良い参考資料となることでしょう。

終活とは

終活とは、ご自分の人生を整理し、人生の最後を後悔しないで迎えるための準備です。終活では、財産を整理し遺産配分を決めておく、葬儀のやり方や知らせるべき人達の名前を書きだしておく、お墓への埋葬について決めておく、葬式はどんな様式にするか決めておく、など、ご自身が亡くなった後に、最愛の家族のために何かしてあげることは何か?を考え活動することも大切な終活です。
もちろん、ご自分が亡くなるまで趣味に没頭したり、家族と旅行をしたり、美味しいものを食べたりして、これからのご自身の人生を有意義過ごすことも立派な終活です。

終活のメリット

終活のメリットは、ご自分の余生を充実させ、心安らかに最期を迎えるための活動であることはもちろんですが、ご自分の亡くなった時に、残された家族が、葬儀や遺産に関する調査や手続き等で問題が起きないように自分の遺志を伝えることができるという点にあります。
ご自身が健在の間に、葬儀プランを練り、墓地や墓石を購入し、エンディングノートに自分の生い立ちをはじめ、家族や親類縁者、親しい友人への感謝の言葉を書き残すことができること、遺産に対しては遺言書を残すことで、遺族への負担を軽減できる点がメリットです。

終活を始めるタイミング

終活を始める時期には決まりはありませんが、70歳から終活を始める方が最も多いです。また、定年退職を終活のタイミングとする方や、配偶者が亡くなったことがきっかけで終結を始める方もいます。終活のタイミングに関しては人それぞれですが、仕事を退職し、子供も自立し、ご自分が健康な時に、終活に関する準備や行動を起こすことが理想的です。
高齢にによる病気やケガで入院した後では、ご自分の体力や思考能力も衰えてしまうかもしれません。そうなる前に、元気なうちに終活を開始しましょう。

終活はどんなことをすれば良いのか?

終活はご自分の経済状態、家庭環境、健康状態等を考慮に入れて、家族にどんなことを伝えたいか?どんなことをしてもらいたいか?そのために自分はどんなことを準備すべきか?を考える必要があります。
各人の置かれた状況によって千差万別と言えますが、概ね共通するであろう終活に関して焦点となるのは、主に以下の事柄です。

以降では、エンディングノート・葬儀・墓地墓石・遺産相続の4つに関してご自分で行う準備と、家族にしてもらいたいことを伝えるための方法をご紹介します。

エンディングノートについて

終活の象徴と言われているものが、自分の気持ちを伝える手段として利用されている「エンディングノート」です。以前までは、人生の終焉を迎えたとき、葬儀やお墓、相続などの形態はだいたい決まっていましたが、近年では、人生の終わり方の選択肢が増え、それを自分で決める時代になっています。最近は、エンディングノートの特設コーナーを設ける書店も増えていますし、インターネットでも販売されるようになり、世間で認知されるようになった終活のための方法と言えます。こちらでは、エンディングノートの役割と、注意点を述べていきます。

エンディングノートは日常生活の記録のために

エンディングノートは終活を進める際に作成する記録帳です。しかし、ご自分が万が一、認知症を発症し、その症状が進行してしまうと、もはやご自分の親交のある方や、遺産、何より家族に伝えたい想いすら忘れてしまうことがありますので、、エンディングノートは、ご自分が健康で思考能力も万全な状態の頃に作成しましょう。
まず、記載する内容としては基本的には、ご自分の氏名・生年月日・住所・連絡先を記載します。その上で、以下の情報を確認し、ノートに書き留めておきます。

  • ご自分の遺産に関する情報(例えば、通帳や印鑑の保管場所、クレジットカード等の有無)
  • ご自分の生い立ちや、経歴、職歴、趣味に関する記載
  • ご自分の配偶者・子・孫・兄弟姉妹等の親類縁者の氏名・住所・連絡先
  • 親交のあった友人・知人の氏名・住所・連絡先
  • かかりつけの医療機関や入所している介護老人施設等の名称・住所・連絡先
  • 処分しても良い家財道具等の記載
  • 家族への言葉

以上のような項目はご自分が忘れないための記録帳の意味もありますが、このノートへの詳細な記載がご自分の亡くなった後に、家族の助けとなります。

エンディングノートの注意点

エンディングノートを、ご自分の親類縁者、交友関係や、経歴、財産の記録として作成することは有効な方法ですが、エンディングノートには法的効力がありません。遺言のつもりで書いたとしても、死後に実現されないケースもあります。例えば、遺産相続に関する内容をエンディングノートに書き、それが法的相続と異なる内容だったり、遺言との矛盾点がみつかればトラブルに発展する可能性もあります。あくまでもエンディングノートは気持ちを伝える手段として用いるものです。エンディングノートに記載する内容は、改めて法的手続きを要するものではなく、どんな葬儀にするか、どこの寺院にどんなお墓を建てるのか、どんな業者に依頼するかなどの事前準備のために作成する書類という面もあるのです。

葬儀について

葬儀に関してご自分の希望を家族に話していなかったり、その希望を書面等に遺していなかったりした場合には、どこで葬儀をして、どんなかたちにするか、家族が全てを決めなければいけません。
故人を心安らかに見送りたいのは家族の希望ではありますが、いざご自分が入院先で亡くなった場合には、医療機関から、自宅または霊安室または火葬場へ搬送する手配、葬儀プランも家族が一から考える必要があり、死亡届等も役所に提出しなければならない、親類縁者はもとより、故人の友人・知人へも報告する必要がある・・・、非常に慌ただしい事態になります。
家族の負担を少しでも軽減するためにも、ご自分が元気なうちに終活としてエンディングノートへ書き示しておくことが有効な手段となります。以下のような内容をご自身で決定し、家族へのこしておきましょう。

  • どんな葬儀をお願いしたいか?(仏教式か?キリスト教式か?神式か?)
  • 葬儀社はそんな業者が良いか?
  • 葬儀のプランや費用の内訳はどうしたいか?(厳密に決定する必要はありません。)
  • 誰に参列してもらいたいか?(できれば参列のする方の氏名・住所・連絡先も明記します。)

この様な希望を書いていれば、家族が葬儀の際、その準備に手間取る事態を避けることが期待できます。

葬儀費用を自分(故人)で賄うには?

葬儀費用は「通夜からの飲食接待費」「寺院への費用」「葬儀一式費用」の3つを合わせたものです。財団法人日本消費者協会の調べによると、葬儀費用の全国平均は1,889,000円と言われています。しかし、都心や地方の都市、町村等、親類縁者の数、知人・友人の参列予定者、故人の生前の職業・地位によって、葬儀費用は10万円~200万円程度と、ケースによって千差万別です。
葬儀費用を賄う手段として、生命保険会社等が取り扱う通常の生命保険や、死亡保障付きの医療保険等へ加入しておき、ご自分が亡くなった時に遺族へ支払われる保険金を活用する方法が考えられます。ただし、保険金受取人が保険金請求をしても、請求書等が保険会社に到着した後、ようやく5営業日で保険金が支払われる場合がほとんどです。
そのため、家族が葬儀費用を支払った後、しばらくは保険金が振り込まれるまで待たなければならず、その間は生活費等が圧迫されてしまうおそれがあります。香典収入や、国民健康保険、後期高齢者医療に加入していた方であれば葬祭費が受け取れますが、その分だけで葬儀費用が全て補填できるとは限りません。
そこで以下のような冠婚葬祭制度を活用することをお勧めします。

葬儀保険「千の風」

千の風は、ベル少額短期保険株式会社の葬儀保険で、基本的に月々1,500円の保険料を払い続けると、亡くなったときに100万円の保険料が支払われる仕組みです。千の風は、80歳10ヶ月までの人が入会可能で、保険金は50歳から69歳までが2,000円、80歳以降は5,000円と定められており、一度加入すると99歳まで続けることができます。千の風のメリットは、医師の審査なしに告知のみで加入できることや、もしもの時の保険料は請求の翌営業日に支払われるということです。

冠婚葬祭互助会

冠婚葬祭互助会とは、経済産業大臣の許可を受けた冠婚葬祭制度となり、正式には前受取特定取引業と呼ばれています。互助会では、掛金を毎月、一定期間払い込むことによって、お葬式や結婚式などの冠婚葬祭のための費用を準備することができる制度です。互助会では、月々の掛金に応じた様々なプランが用意されており、各プランは葬儀に必要な内容で構成されています。互助会に入会し掛金の入金を始めると、冠婚葬祭時には一般の料金より割安な料金で設備やサービスを利用できるなどのメリットがある場合もあります。互助会

ご自分が亡くなったときに家族が葬儀費用に困ることを見越して、これらの保険や互助会に加入し、その事実をエンディングノートへ記載しておきましょう。また、最近では、人生の締めくくりを自分で行うといった終活の考え方が広まっていることから、生前に葬儀社の選択、葬儀の内容、費用、支払い、埋葬などの葬式の方法を決めて、葬儀社に予約しておく「生前予約」を行う人も増えています。

故人の口座が凍結されて葬儀費用が支払われない!

葬儀費用が必要であればご自分が亡くなった後に、「好きなだけ遺族が自分の口座からお金を引き落とせば良いのでないか」そう思われる方もいます。

故人のキャッシュカードを持ってATMに行くと、暗証番号さえ知っていれば普通にお金を下ろすことができますが、、ご自分が亡くなったことを金融機関が知ると遺産相続で問題が起こるのを未然に防ぐため、ご自分の生前の資産は凍結されます。これは、たとえご自分の遺産を相続する方が一人だけでも同様の措置を金融機関はとります。この凍結を解除するためには、遺族(相続人)が金融機関の指示に従い、必要な書類を集め、金融機関に提出し、その審査を受けて解除に問題がないことを金融機関が認める必要があります。この一連の手続きは、非常に手間と時間のかかる作業であり、葬儀を執り行いながらこの手続きを並行して進めることは困難です。

当然、生前にご自分が保有している資産の状況や、金融機関名、口座番号とその金額をエンディングノートに記載することは家族の助けとなりますが、それだけですぐに遺産の活用ができるわけではありません。
突然の事態を想定し、あらかじめお金に関して話し合っておくことや、喪主となりそうな人は貯金をしていくなどの対策を取っておくようにしましょう。

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墓地墓石について

葬儀費用だけでも、故人から何も希望されていなければ、家族が予想外の手間や出費に追われてしまうことは前述しました。
これは墓地墓石の購入に関しても言えることです。ただし、先祖代々のお墓にご自分が入ることを希望する場合は、さほど手間も費用もかかるわけではありません。

問題は、今のところご自分の遺骨が入るお墓が無い場合や、新たに墓地・墓石を購入しそこへ納骨してもらいたい場合です。
エンディングノートには以下のような形で記載しておきましょう。

  • 入りたいお墓の希望(先祖代々のお墓ならその旨、既に自分用の墓がある場合はそこへの納骨を希望します)
  • 墓地・霊園等の希望(ただし、希望どおり墓地にお墓を建てられないケースもあります)
  • 納骨場所である寺院名、住所、連絡先
  • 墓地墓石の購入費用(既に購入済みの場合は費用の内訳等も記載しておきましょう。家族に購入してもらいたい場合は、大まかな費用を記載しておきましょう)

このような内容をエンディングノートに記載しておくことがことが考えられます。

寿陵を行う場合の終活

生きているうちにお墓を建てることを寿陵(じゅりょう)または生前墓と言います。。まさしく生きている時に自分のお墓を建てることを言います。
生前にお墓を建てておくことは節税にもなりますが、何より、家族に墓地・墓石の購入に手間と費用の負担をかけることを避けることにつながります。この寿陵も立派な終活です。墓地を購入するときは、必ず現地に行って自分の目で周囲の環境などを確認しておくことが大切です。
この寿陵に関しては墓地・霊園選びに関して以下のような項目を考慮に入れるべきでしょう。

1.お参りしやすいような立地条件

家族がお参りしやすいように、自宅からの墓地までの所要時間はどれくらいか、墓地・霊園の近くまでバスや電車等の公共交通機関で向かいやすいか、マイカーで行く場合に便利か、タクシーを使う場合の料金は、と言うように交通の便を考慮に入れることも大切です。また、たとえ多少不便な場所にあって、家族がたまにしか訪れることができない場合でも、静かで、自然豊かな環境にあり、家族が長く故人との思い出に浸れる場所となり得る墓地・霊園であるならば、そこに決めるのも一つの選択肢です。

2.宗教宗派を考慮に入れる

気に入った墓地であっても、特定の宗旨宗派に限定されてしまうことがあります。特に寺院が運営している霊園の場合は、宗旨宗派の縛りが厳しい可能性がありますので、寺院墓地にお墓を建てたい場合には、その寺院の檀家になることが条件とされることもあります。そうなるとお布施の必要も出てきます。墓石の購入費や、墓地の永代使用料だけが出費になるとは限りません。

3.費用について

前述しましたが、墓地・霊園の永代使用料(永代とは、永久ではなく、代がある限りを意味します。)、管理費を運営者に払うことはもとより、墓石の購入費用や工事費を石材業者へ払わなければなりません。墓石の大きさや墓地の立地等でも様々ですが、費用の目安は300万円ぐらいです。

4.墓地・霊園の管理運営状況

周辺環境や豪華な設備も墓地・霊園選びの要素と言えますが、駐車場や衛生管理が行き届いているかどうかは、しっかりと確認する必要があります。
墓地・霊園施設内にゴミは落ちていないか、雑草が伸び放題ではないか、管理に必要な備品、清掃道具が整理整頓されているかをチェックしましょう。これを下見しておけば、およそ運営者の管理能力は把握できます。

墓地・霊園の種類

こちらでは、お墓を立てるための墓地・霊園の種類を紹介します。宗教宗派にこだわるかどうかでその選択も変わってきます。墓地は大きく分けて、公営と民営に分けられますが、民営墓地には様々なタイプがあるので、それらの特徴やメリット・デメリットをしっかりと考慮して選ぶ必要があります。

公営墓地

公営墓地は都道府県や市区町村が管理・運営する墓地で、敷地の広い公園墓地が多いです。公営墓地は、宗旨宗派に制限がないので、どの宗教でも申し込めます。さらに、自治体が管理運営しているので安心して利用できることや、石材店を自由に選べること、使用料や管理費が比較的安いというメリットがあります。ただし、自治体によっては、住居期間や遺骨があるなど、応募条件が定められていたり、募集期間は年1回などと決まっていて、地域によっては応募倍率が高い可能性もあります。公営墓地は、比較的、墓地の使用料・管理費が安く人気が高いのが特徴ですが、その分、空きが見つかり難いことがデメリットです。

民営墓地

民営墓地には、寺院墓地と公園墓地の2種類があり、それぞれ運営形態が違います。寺院墓地は、寺院が運営する檀家のための墓地で、公園墓地は寺院が運営するものと、公益法人が運営するものがあります。

寺院墓地

寺院経営による寺院の境内にある墓地です。。寺院墓地は、原則として寺院の檀家になることが義務付けられていますが、檀家向けの墓地と一般向けの墓地を分けて運営している寺院もあります。檀家になる場合は、寺の維持、管理に協力する義務を負うことになり、施餓鬼法要やお盆、お彼岸などの行事に参加したりと、寺院を支える立場となります。寺院なので市街地にあり、交通の便がいい場所が多い、管理が行き届いている、檀家として寺院と連絡が密に取れるなどのメリットがありますが、墓石の制限があることも多く、永代使用料の他に檀家になるための費用、寺の維持・管理費が必要になるというデメリットもあります。

公園墓地

公園墓地は、財団法人や社団法人などの公益法人や寺院などの宗教法人が管理・運営しています。公園墓地は、駐車場や休憩所、遊歩道などの施設が整っているところが多く、芝生や花や緑の多いガーデン墓地など明るいイメージがあります。宗旨・宗派を問わないところも多く、予算に応じて自由に区画を選べます。また、僧侶などの紹介を受けることもできますし、最近ではペットと一緒に入れる新しい墓地もあるというメリットがあります。しかし、墓石を建てる際の石材店が指定されていて自由に選べないことも多く、公営墓地に比べて永代使用料や年間管理料が高いというデメリットがあります。

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遺産相続について

遺産相続とは、故人の財産(資産)を一定の家族が引き継ぐことです。遺産を正確に調べなければ、財産分けも始められませんので、実家を家探しして預金通帳を発掘するだけでも大仕事です。たとえ財産分けが終わっても、名義変更が想像以上に大変であることも覚えておかなくてはいけません。

相続の基本は、ご自身が死亡した瞬間から、亡くなった人は被相続人、財産を引き継ぐ人は相続人という関係になります。相続人は法律によって決まっており、そのなかでも優先的に相続できる順位も決まっています。また、遺産には、プラスの財産とマイナスの財産がありますが、相続人はプラスの財産もマイナスの資産も引き継ぐ必要があります。法廷相続人として定められている家族は順位の高い順から、➀戸籍上の妻又は夫(配偶者相続人)、➁子供(血族相続人)、➂親(血族相続人)、➃兄弟姉妹(血族相続人)となります。遺言がない場合は、民法に定められたルールによって相続人が決まりますが、家族仲がいいから大丈夫と安心していても、財産を争って仲の良かった家族が仲たがいするケースも少なくありません。相続の手間は莫大です。円滑かつ少しでも労力を減らすための準備が必要です。

財産目録を作成する

財産目録とは、あなたが所有している全財産(不動産、動産、金融資産)の一覧です。この目録を、相続税や財産の分配の基礎資料として利用することになります。財産が多い場合には、早期に財産調査へ取り掛かる必要があります。エンディングノートを財産目録代わりに使用することもできますが、ご自分の財産が多い場合には、別に財産の一覧を作成することをお勧めします。
この財産目録は法律で作成を義務付けられているわけではありませんが、分割すべき遺産の全体象がつかめることから、相続人への適正な分配や、相続税の申告の有無、また相続税の納付額が明確になることで、後日、相続人にとって相続税申告書の作成が進めやすくなるというメリットがあります。
ご自分がこの作成を行っていないと家族が一から作成しなければならなくなります。財産目録に法律で定められた書式があるわけではありませんが、、書籍やインターネットで書式を入手することができますので、家族にわかりやすいように財産をまとめておきましょう。

ここがポイントPOINT
 
 
財産目録に記載漏れや、後から何らかの財産が発見された場合に放置しているとトラブルになる可能性があるので、発見次第、目録に追記する必要があります。

遺言書を作成する

ご自分の財産を調査し、財産目録を作成すれば、相続人を確認します。財産目録に記載した財産をどの相続人に譲るか十分検討しましょう。その後、遺言書を作成します。遺言書の作成も義務ではなく、遺言書を作成しなくても民法による定めで相続人に遺産が配分されます。ただし、その分配がご自分の希望した通りに行われるとは限りません。
ご自分の希望に沿って財産を家族に分配したければ遺言書の作成をしなければいけません。また、この遺言の方法には3種類あります。以下では、その特徴と注意点を説明します。

自筆証書遺言

遺言書には何種類かの形式がありますが、主に使われるのは自分で書く「自筆証書遺言」と公証人が作成する「公正証書遺言」です。自筆証書遺言の作り方は民法第968条で「遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない」と定められています。法律に定められた正しい方式に従って記載したものであれば、有効な遺言と認められますが、自筆証書遺言は全文、日付、氏名を自書しなければいけませんので、ワープロや他の人に代理で書いてもらうことはできません。これを間違えると遺言書自体が無効なものになってしまいますので注意が必要です。また、自筆証書遺言で問題とされることが多いのは、どう解釈していいか分からない書き方をしている場合です。このため、相続人に対しては「相続させる」相続人以外には「遺贈する」という書き方をする必要があります。

ここがポイントPOINT
 
 
その他の注意点として、遺言書が複数ページにまたがる場合は、ページの継目に押印をする、財産を共有で相続させない、などがありますが、遺言書に記載してある財産に漏れがあっても問題となります。また、訂正する場合も、民法第968条2項に定められている訂正の仕方を守らないと訂正の効力が発生しませんが、訂正の仕方はかなりややこしいので、間違えた場合は、新しく書きなおした方がいいでしょう。

そして、自筆証書遺言の場合は、相続開始後、家庭裁判所の「検認手続」が必要となります。検認手続とは、遺言書があったということを相続人全員に知らせて、その遺言内容を家庭裁判所で記録する手続です。この手続を行わないと、不動産の相続登記や預貯金の相続手続ができないので、その分余計に時間が必要になります。万全を期すためには、公正証書遺言を利用したほうがいいでしょう。

秘密証書遺言

秘密証書遺言とは、遺言の内容を秘密にしたまま存在のみを公証人に証明してもらう遺言のことで、民法970条によって定められています。そのため、開封されるまでは遺言の内容は作成した本人のみにしかわかりません。
この方法により、遺言の内容の秘密が保つことができ、偽造・改ざんの危険を防ぐことができます。
遺言書の本文は、パソコンで作成することや代筆も可能です。証人2人以上を連れて公証役場で秘密証書遺言の手続きをしてからは、遺言書を自分で保管することになります。公証人役場では、秘密証書遺言を作成したという記録が残ることになります。
注意点としては、秘密証書遺言所として認められなくても、自筆証書遺言の条件を充たしていれば遺言として適応されることになりますので、できる限りパソコンや代筆で作成しないで自筆で書くことが理想的です。また、秘密証書遺言は公証役場で保管してもらえませんので、自身で保管する必要があり、紛失や死後に保管場所がわからないという事態が起こる可能性もあります。

公正証書遺言

自筆証書遺言は書き方を間違えてしまうと無効になります。また、秘密証書遺言は内容に不備があると無効になりますし、保管にも注意が必要です。遺言書を作る場合に最も確実なのが公正証書遺言です。公正証書遺言の作成方法は民法969条に定められており、「遺言をする人が、証人2人以上の立会いのもと、遺言の内容を公証人に口頭で述べ、それを公証人が書面にする」ことになりますが、実際は事前に打ち合わせをして書面を作成しておくことが一般的です。そして、遺言をする人と証人が作成した書面の内容を確認して、遺言をする人と証人、公証人が署名捺印することで公正証書遺言が完成します。公正証書遺言は、公証人(国の公務である公証事務を行う公務員)が作成しますので、遺言の方式を間違えて無効になるということはまずありません。
公正証書遺言を作成しておくと、家庭裁判所で検認の手続を経る必要がないので、相続開始(つまり、ご自分が亡くなった)後、速やかに遺言の内容を実現することができます。
さらに、遺言書の原本が公証役場に保管されますので、親族の誰かから遺言書が破棄されたり、隠匿や改ざんをされたりする心配がありません。
ただし、注意点としては作成の際にはそれなりに費用がかかります。また、後日その内容を修正する場合には、改めて遺言書を作成することが必要です。少しの修正の場合には、以前作成した公正証書遺言を修正すると言う形での書きなおしは可能です。
なお、遺言書を改めて自筆証書遺言等で書きなおした場合には、以前作成した公正証書遺言は失効します。

まとめ

終活は、ご自分がより自分らしく余生を送ることや、亡くなった後に家族がその後の葬儀や手続き等に困ることを避けるために必要な活動であるといえます。

そして、何より大事なことはご自分を大切に思ってくれた家族への感謝です。ご自分が病気やケガで入院した時にどなたが介護してくれたか、苦難に陥った時にどなたが励ましてくれたか、子を持つ喜びを与えてくれたのどなただったか、それを思い返す時に家族に対して感謝の念を抱くのは人間として当然でありながら、人間にしか抱けない思慕の情です。

その感情をエンディングノートに書き残してこそ、そのノートの内容は家族にとって「記録」ではなく「記憶」となります。
本記事を参考に、良い終活を進めてみてください。

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